ブラックタイガーを「車エビ」、既製の紙パック入りジュースを
「フレッシュジュース」、豪州産牛肉は「和牛」――。
発覚後、ホテルや百貨店の幹部は
「認識が甘かった」「原材料のチェックまでしていなかった」と釈明する。
「偽装」を認めず、「誤表示」と言い募るケースが後を絶たない。
意図的ではなかったとの趣旨だろう。
しかし、景品表示法の「優良誤認」については、故意か過失かを問わない。
商品が実際よりも優れていると消費者をだますことが違法になる。
一連の虚偽表示は、これに該当するのではないか。
ホテル、百貨店に対する消費者の信頼は厚い。
だからこそ、質の高いサービスと引き換えに割高な代金を支払う。
消費者を欺いた責任は重い。
虚偽表示の中には、成形肉を「ステーキ」などと偽った事例もあった。
成形肉にはアレルギー症状を引き起こす乳成分や小麦、大豆が含まれる。
メニューに注意書きはなく、原材料を知らずに料理を出していた
ホテルもあった。
食物アレルギーは最悪の場合、死に至る危険もある。
ずさんな対応に驚くばかりだ。
奈良市の旅館に至っては、客に対し、成形肉とは明かさずに
アレルギーの有無を聞き、該当者にだけ表示通りの和牛を
提供していたという。言語道断である。
虚偽表示の調査に乗り出した消費者庁は、適正表示の取り組み状況を
まとめ、1か月をめどに報告するよう、ホテルと百貨店の
業界団体に求めた。
業界を挙げた紳士な対応が必要だ。
虚偽表示が相次ぐ背景には、業界関係者の知識不足もある。
消費者庁は、景表法違反の具体例や、判断基準などを盛り込んだ
手引書を業界側に示し、改善を求めている。
業界に表示ルールを周知徹底することが大切だ。
政府は週明けに、関係省庁による緊急会議を開く。
騒動が長引けば、年末商戦などに悪影響が及ぶ恐れがある。
海外や外国人観光客から安心・安全と評価が高い「日本ブランド」の
信頼性にも影響しかねない。
政府の指導も必要だが、まず求められるのは、食品を扱う業界全体が
襟を正し、消費者の信頼回復に努めることである。
(読売新聞)
>> 日本の食品を扱う業者はもっと、アトピー、アレルギー対策SHOPのもぐもぐ共和国などと提携し、アレルギーに対する認識を共有すべきではないでしょうか?
あまりに無知で危険で怒りが込み上げてきます。
メニューの表示と異なる食材の使用が全国で相次いで明らかになるなか、京都のホテル運営会社「京都タワー」が運営する3つのホテルでも、「ビーフステーキ」などとメニューで表示して、牛の脂を注入した加工肉を使っていたことが分かりました。
「京都タワー」によりますと、メニューの表示と異なる食材を使っていたのは、運営する「京都タワーホテル」など3つのホテルのレストランやビアガーデン合わせて5店舗です。
これらの店では、「ビーフステーキ」などとメニューで表示して、牛の脂を注入した加工肉を使っていたということです。
加工肉には、アレルギー症状の原因となる小麦と大豆、牛乳の3つの食材が含まれていて、会社側は、店舗内にアレルギーのある人は申し出て欲しいと表示していたとしています。
京都タワーの櫻井謙次社長は記者会見で、
「ご迷惑をおかけし誠に申し訳ありませんでした。今後は品質と表示の調査を行う組織を調理部門と切り離して作り、チェック態勢を強化する」と述べました。
料理を食べた人は最大でおよそ4万人に上るということで、会社では今後、利用者には、食事の状況を確認したうえで、ホテルの利用券を渡すとしています。
(NHKニュース)
◆京都タワー株式会社からのお知らせ <平成 25 年 11 月 5日 京都タワー株式会社>
↓ ↓
メニュー 内容 の不適正な表示 について 今般、一連のメニュー不適正 な表示 等に関する事案の発生をうけ をうけ 、当社におきましてもメニュー表示に対して使用いた食材が適正であるかどうか再確認しました結果、下記の事項つき一部 店舗においてメニューの不適正な表示が判明いたしましたので、ご報告いたします。 ご利用のお客さまに対しては、たいへん心配と迷惑をかけ深く詫び 申し上げます。 今回の事実を真摯に受け止 め、同様の事案 が再び 発生しないように、十分に対応を図ってまいるともに、 従業員一同ともに、 信頼回復に向けて全力で取り組んまいる 所存でございます。 なお 、当該店舗にきましてはすでメニュー表示どりの適正食材を使用た営業行っております。 |
◆牛の脂を注入するメリットとは?
フィレ肉は脂肪分が少なくて、旨みに欠けているために、高級フィレステーキ等に牛脂を注入し、「うまみ」を出すそうです。
食品衛生法は容器包装された加工食品についてアレルギー物質の表示義務を課しているが、飲食店のメニューなどでの表示義務はない。
ただ、アレルギー事故などを受け、外食産業でも自主的に表示する動きが出ている。
三笠の修学旅行向けパンフレットの食事メニューには、今回の2品は含まれていないという。
(毎日jp)
>>私たち家族が、旅館側に宿泊するときは事前にアレルギーがあることを伝えて、確認を取ってから、予約をしています。
娘は卵アレルギーなので、たまごを排除したメニューに変えてもらっています。
「和牛と思い込んで使っていた」←このような思い込みが、アレルギー体質の者には命取りになることもありますので、本当に気をつけて頂きたいものですね!